2019年より取組を進めておりました「がん検診未受診者対策サービス(子宮頸がんのハイリスクHPV検査)」
につき、新たな取組を新潟県下にて開始いたしました。
1.子宮頸がんを取り巻く状況
日本では、年間約10,000人が新たに子宮頸がんと診断され、約3,000人が命を落としており、これは日本全国で1年間で交通事故で亡くなる方の数をほぼ同数(2022年度 3,541人)となります。
世界に目を向けると、すでに子宮頸がんは撲滅に向かう国もある中、日本は取り残された「子宮頸がん撲滅後進国」となっている現状を、地域住民の皆様はご存じない方が多数である状況です。
2.薬局店頭を活用する背景
当社では、薬局、自治体、関係各所と調整を図りつつ、地域に根差した継続可能な取組ができるよう、
関係各所を連携した取り組みを構築し、展開する活動を行っております。
また、あらゆる疾患に対し来局者の行動変容を促す場として「薬局の店頭は有効な場となりうる」と定義しております。
そういった前提のもと、予防が可能ながんである「子宮頸がん」の早期発見・早期治療において、以下の2点に寄与することを当社では目指しています。
【1次予防】HPVワクチン接種の情報提供
‐定期接種の推奨
‐キャッチアップ接種(※)の推奨
【2次予防】がん検診の受診率向上につなげる受診勧奨
上記2つの予防において、薬局の店頭を活用することで、来局者の対象年齢の方々に対し、子宮頸がんの病識の理解の促進、およびを発症数そのものも減らす取組を進める所存です。
※.キャッチアップ接種の対象者(1997年4月2日~2008年4月1日生まれ(16~27歳)の女性)が公費助成を受けられるのは「2025年3月末まで」となります。3回のワクチン接種が必要なため、遅くとも本年9月末までに初回接種を必要なことをご存じでない方が数多くいらっしゃいます。その状況を変える初手として本取組を開始する次第です。
3.今回の取組 @ 新潟
このたび、新潟県において、アイン薬局様グループ会社である株式会社ダイチク様(代表取締役:石黒貴子様)が新潟県下で展開する薬局50施設において、HPVワクチンのキャッチアップ接種の認知度向上に向けた啓発活動を開始されることに伴い、2019年から子宮頸がんの啓発・啓蒙プログラム設計を行ってきた知見をもとに、共に伴走しつつ地域住民の方々を見守る取り組みを開始いたします。
なお、本施策は、一般社団法人スマートヘルスケア協会の「けんスポ(健康応援スポット)」認証制度と連携して取り組むものです。
参考)プレスリリース(アイン薬局様)
「新潟県の当社薬局における子宮頸がん予防を目的とした啓発活動への協力について」
https://www.ainj.co.jp/news/notice/003466.html
4.今後の展開
本取組はキャッチアップ接種の認知度向上に向けた啓発活動のみならず、今後も継続して「新潟モデル」の構築を目指してまいります。また、全国の薬局に広げていく取組としても進めてまいります。
参考)厚生労働省
HPVワクチンに関する情報提供資材
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/leaflet.html
ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの接種を逃した方へ~キャッチアップ接種のご案内~
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_catch-up-vaccination.html